「色味」は、梨の表面の色が濃く黄色みがかったものが美味しいです。完熟が近づくにつれて、太陽の光を浴びて、より色が黄色みがかってきます。
形を良くしたり、害虫予防のために、果実に袋かけをしている梨園もありますが、どうしても太陽の光を遮ってしまうため、一般的に、美味しさのことだけを考えるとあまりよくないと言われています。
夏や秋になるとスーパーや直売所でよく見かける和梨。どうせ買うなら、美味しい梨を選びたいですよね。
でも、美味しい梨ってどうやって見分ければいいんだろう...。そんな疑問に、梨のスペシャリストである梨農家がお応えしちゃいます!
「関東圏に多い甘みの強い赤梨」が好きな人もいれば、「西日本に多い酸味のあるさっぱり系の青梨」が好きな人もいます。梨にはたくさんの品種があって、味の好みも人それぞれですが、美味しい梨にはある一定の基準が存在します。
私たちは、この基準を参考に収穫や選果を行っています。その基準とは、「色味」「手触り」「軸の状態」「お尻の見た目」の4つです。
「色味」は、梨の表面の色が濃く黄色みがかったものが美味しいです。完熟が近づくにつれて、太陽の光を浴びて、より色が黄色みがかってきます。
形を良くしたり、害虫予防のために、果実に袋かけをしている梨園もありますが、どうしても太陽の光を遮ってしまうため、一般的に、美味しさのことだけを考えるとあまりよくないと言われています。
「手触り」は、表面につるつる感があるものが美味しいです。品種によってつるつる具合が違うのと、毎日梨を見てて、徐々につるつるしてきたなという経験則なので、少し難しいかもしれませんが、完熟前の梨と完熟後の梨を比較するとよく分かるので、時間がある方は、ぜひ当園の梨狩り体験にいらしてください。
「軸の状態」は、しっかりしていて干からびてないものが美味しいです。軸がしっかりしているということは、養分供給がそれだけ盛んに行われていたという証拠です。また、梨は、追熟しない果物なため、鮮度が命です。
収穫後も呼吸を続けていて、その呼吸をするために、糖や水分を消費します。そのため、時間の経過とともに、糖度が落ち、みずみずしさが失われていきます。軸が干からびていない新鮮な梨を選びましょう。(軸の切り口は、収穫後1時間ほどで黒っぽくなるので、そこを見るのではなく、軸全体が干からびてないかがポイントです。)
「お尻の見た目」は、ボテッとしていてお尻にまで色がまわっているものが美味しいです。お尻とは、軸と反対側の部分のことで、このあたりが梨の中で一番甘い部分とされています。もし機会があれば、軸側の部分とお尻側で食べ比べしてみてください。
「重量感」は、同じ大きさでもズッシリ重いものがいいです。重さがあるということは、水分量が多いという証拠なので、みずみずしくて美味しい梨に出会える確率が高いです。
関東では、真夏の8月に梨の最盛期を迎えます。夏の暑い時期に、ひんやりした梨、最高ですよね。実は、冷やした方が美味しいというのは理にかなっているんです。梨の主要糖成分はスクロース、フルクトース、グルコース、ソルビトールの4種類といわれていて、フルクトースという糖成分は、冷えると甘味度が増します。フルクトースは、5℃でスクロースの約1.5倍も甘く感じると言われているので、5〜10℃近辺で、冷やしてから食べた方がより甘さを感じられるということですね。
冷やした方が美味しいとはいっても、冷やしすぎは禁物です。溶けたアイスクリームと凍ったアイスクリームを食べ比べすると、溶けたものの方がより甘く感じられますよね。それは、冷えすぎていると、人間の舌が甘さを感じにくくなってしまうからなんです。梨は、食べる1時間〜2時間前くらいに冷蔵庫(10℃以下)にいれてから食べるといいでしょう。
梨のスペシャリストである梨農家が教える美味しい梨の見極め方はいかがでしたか。これであなたも梨マスターになれたはず!美味しい梨に出会って、梨の大ファンになってくださいね。
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